Rover P6
大人の為のミデイアムサルーンという形容がこれ程相応しいクルマはあるまい。二玄社の自動車アーカイヴをご覧になっただろうか?この本に詳細が出ているが下の写真が4気筒版。ビュイック製V8を積む車種はバンパー下にエアダムが付く。



実は私は結構おやじ趣味なんだがホントにオヤジなのはイヤなのである。

そこはかとない趣味の良さを醸し出した大人の選択。そーいうのに憧れるのである。そんなチョイスにローバーp6はピッタリである。シトローエンのように過激に自分を主張しない。アルファやマセラテイのように暑苦しいラテンの過激さを強要しないし重っ苦しいヒストリーを引きずったりもしない。静かな主張。おごそかな存在感。現にヒストリックカーのイベントでもローバーはいつもひっそりとたたずんでいる。真っ赤なイタリア車や奇妙奇天烈なフランス車の陰で落ち着いたグリーンをまとったローバーの周りだけは時が止まったようである。
こういうクルマを選ぶ人こそ心底クルマが好きなんだろうなあと思う。決して一時の流行で選ばれることのない種類のクルマだ。

BMWもローバーを手放して行き先の見えぬ今、このP6の時代がローバー最良の時代ではなかったかという感が強い